安心安全な食品を選びたいと誰もが思うことですが、有機食品や食品添加物を使っていない食品を選ぼうとすると価格が高くて家計を圧迫してしまいますよね。
なので、神経質になりすぎず、ある程度は妥協しつつも添加物が少ないものを選ぶなど、気配りしながら食品選びをするのが良いかと思います。
そこで、どんなことに気配りしながら食品選びすれば良いか、食品別の安全な選び方のポイントと、食品表示や食品添加物の見方や意味などについて書いています。
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旬の食材を選ぶことを基本にする
旬の時期がハッキリしている野菜・果物・魚介類は、旬の食材を選ぶのがおすすめです。
旬の食材は、その時期に必要な栄養素がたくさん含まれていて味も良いですし、たくさん採れる収穫期なので価格も安くなります。
旬の野菜や果物は、その時期の自然環境の中で育ちやすく、農薬や肥料も少なくて済むのです。
ほとんどの野菜は一年中出回っていますから、旬でない食材を使うことも多いですが、食材の旬を知って、積極的に使うように心がけたいですね。
もし可能なら、家庭菜園で自分で野菜を育てるのも良いですね。
ちなみに、我が家も家庭菜園で野菜を育てていますが、売り物ではないですから、色形が悪くても少々虫食いになっても良いので、正真正銘の無農薬野菜です。
食材別の選び方ポイント
旬の食材を選ぶことを基本に、食材ごとに気をつけたい選び方のポイントを知っておくと、安心安全な食品選びに役立ちます。
野菜・果物の選び方ポイント
- 旬の野菜・果物
- 産地が分かる野菜・果物
- 地元で採れた野菜・果物
- 丸ごと野菜・果物
- キレイすぎないもの
- 有機JASマークの農産物
野菜や果物は、基本的に旬のものを選ぶのがおすすめです。
旬の野菜はその時期の人の身体に必要な栄養素をたくさん含んでいて、その野菜が一番おいしい時期なんです。
ハウス栽培などしなくても自然環境の中で育ちやすいので、農薬の使用量も少なくてすみます。
ちなみに、私の実家の近所の農家さんでは、旬の時期より少し早く野菜を出荷されてるんですけど、化学肥料をたくさんあげて頻繁に消毒されてるんです。
そんな野菜は、お店に並べるとキレイで立派なんです。
見た目が立派だと、安心安全な野菜のように思いがちなんですが、実は化学肥料や農薬を使わない野菜は形がいびつだったり虫食いだったりなんです。
キレイすぎない野菜の方が、自然に逆らわず育っているので安心安全なんです。
お米の選び方ポイント
- 産地が分かるもの
- 栽培方法が分かるもの
- 精米したてのもの
- 安すぎないもの
お米は毎日食べる主食なので、美味しいものが良いですよね。
「魚沼産のこしひかり」などのブランド米のように、産地や品種で選ぶことも多いのではないでしょうか。
もちろん、それも大事なことですが、必ずチェックしておきたいのは精米年月日の表示です。
お米は、精米すると表面の脂肪分が酸化してしまうんです。精米したてのお米が美味しいのは、酸化が進んでないからなんです。
なので、できるだけ精米年月日が新しいものを選んで、早めに食べきれる量を買うようにするのがおすすめです。
冬場なら1~2ヶ月程度、梅雨の時期や夏場は2週間くらいで食べきるくらいの量ですね。
できれば夏場は冷蔵庫保存がおすすめです。
親戚や知り合い、ご近所などの米農家さんからお米を買うことができるなら、それもおすすめです。
農家さんでは玄米で保管しているので、精米したてのお米を買えますし、価格もスーパーなどで買うより格段に安いです。
農協に出荷せず、自主流通している農家さんでは、大型冷蔵庫で保管しているところも多いので、地元で探してみてはいかがでしょう。
魚介類の選び方ポイント
- 旬のもの
- 回遊魚の小魚
- 原産地などの表示を見る
魚も旬の時期のものは近海で獲れるので、冷凍などの加工もほとんどされてなくて新鮮なものを買うことができます。
特に季節ごとに移動する、アジ、イワシ、サバ、サケ、サンマ、タラ、トビウオ、マグロ、かつお、ブリなどの回遊魚は、安全性が高いと言われています。
マグロなどの大型魚は、体内の脂肪分に水銀などの有害物質を溜めていることもあるので、小魚がおすすめです。
今話題のDHAやEPAを豊富に含んでいるので、積極的に食べたいですね。
原産地や養殖かどうか、冷凍か解凍かなど義務付けられた表示が、きちんとされているお店が安心です。
肉の選び方ポイント
- 原産地表示を確認する
- 信頼できる店で買う
- 脂身が少ないもの
- 安すぎないもの
肉の原産地を気にする方は多いですが、原産地は最も長く飼育された場所なので、外国で生まれた牛でも育ったのが日本なら「国産」と表示されます。
国産にこだわるなら、牛なら「和牛」と表示される肉ですね。「和牛」と表示できるのは日本で生まれ日本で飼育された牛だけなんです。
「和牛」には、神戸ビーフ、松坂牛などのブランド肉が多いのですが、生産量がわずかで高価です。
毎日の食卓にブランド肉は庶民には高価すぎますね。
でも、あまりにも安いブランド肉は、偽装表示かも知れません。安すぎる肉にも気をつけたいです。
消費者の心理を狙って、外国産を国産と偽装表示する悪質店舗もあるので、国産にこだわりすぎるより信頼できる店にこだわる方が良いのではないでしょうか。
あと、健康面を考えて、脂肪分が少ない肉がおすすめです。
加工食品の選び方ポイント
- 原材料名を確認する
- 添加物が少ないもの
- 信頼できる店で買う
冷凍食品やレトルト食品、お惣菜やお弁当など、たくさんの加工食品が販売されているので、料理の手間を省くことができて便利な時代になりました。
でも、加工食品には長持ちさせるための防腐剤や、着色料、甘味料など食品添加物もたくさん入っています。
添加物なしの加工食品はあり得ないので、利用頻度が多くなりすぎないようにすることですね。
あと、原材料や使用されている添加物を食品表示で確認して、できるだけ安全なものを選ぶことです。
量り売りの総菜など、表示がない場合には、信頼できるお店で買うようにしたいですね。
食品表示の見方や意味
食品表示の見方や意味をざっくりとでも知っていると、買い物のときの食品選びに役立ちます。
消費期限と賞味期限の違い
食品に表示された「消費期限」や「賞味期限」を確認して買い物をする人は多いですよね。
信頼できる店なら期限切れの食品を置いていることはないですが、食べる予定によって期限内に食べ切れられるように購入することです。
その日のうちに食べるなら、期限切れが間近で値引きされているものはお得ですけどね。
そこで、知っておきたいのは、消費期限と賞味期限の違いです。
- 消費期限
- 賞味期限
消費期限が表示されるのは、劣化が早い食品です。
変質や腐敗がなく、食品衛生上の危害がないと認められる期限ですから、消費期限が切れた食品は安全ではないということになります。
消費期限が切れた食品は捨てるのが鉄則ですね。
賞味期限が表示される食品は、比較的に長く品質が保たれる食品です。
風味や味を損なうことなく食べられる期限なので、賞味期限が切れたからと言って、すぐに食べられないわけではありません。
賞味期限が切れても食べられるのですが、いつまでも大丈夫ということはないので、なるべく早く食べきること。
少しでもおかしいと感じたら食べないことです。
期限切れで捨てることがないように、消費期限や賞味期限をチェックし、購入後の保存期間によって、食べきれる量を購入することが大事ですね。
原料原産地
加工食品に使われる原材料は、原産地を表示することが義務付けられていますので、避けたい産地があるなら要チェックですね。
また、使われた原材料は、重量が多い順に記載することになっているので、一番上に表示されているのが主な原材料ということになります。
栄養成分表示
加工食品には、5つの主要な栄養成分として、エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウムの表示が義務付けれています。
毎日の食生活での減塩や栄養バランスなどを考えるうえで、栄養成分表示も確認して活用したいですね。
アレルギー表示
食物アレルギーがない人は表示されていることも気にとめてないかもしれないですが、アレルギーがある人にとってはアレルギー表示は重要ですね。
特に重いアレルギー症状をおこす可能性がある7品目は特定原材料として表示が義務付けられています。
さらに、特定原材料に準ずるものとして表示が進められているものも20品目あります。
- 特定原材料(表示の義務付け)
- 特定原材料に準ずるもの(表示の推奨)
卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、かに
いくら、キウイフルーツ、くるみ、大豆、バナナ、やまいも、カシューナッツ、もも、ごま、さば、さけ、いか、鶏肉、りんご、まつたけ、あわび、オレンジ、牛肉、ゼラチン、豚肉
アレルギーをおこす可能性がある食品には、家庭料理でよく使う食材も多いですね。
安心安全のマーク
食品に表示される安心安全のマークもあります。
これらを知っておくと、安心して食品選びができます。
- JASマーク
- 有機JASマーク
- 生産情報公表JASマーク
- 特定JASマーク
- 特定保健用食品
- 特別用途食品
JAS法に基づいて、品位、成分、性能などがJAS規格を満たす食品に付けられるマーク。
化学肥料や農薬を使わずに育てられ、国が認めた登録認定機関により認められた食品に表示されるマーク。
牛肉や豚肉に付けられる表示で、生産情報(だれがどこでどのように生産したか)を正確に記録保管し、公表していると認定されたマーク。
特別な生産方法や特色のある原材料を使用している食品に付けられるマーク。
特定の保険の目的で役立つように開発された食品に付けられるマーク。一般的に「トクホマーク」と言われている。
特定の対象者(乳幼児、妊産婦、高齢者など)に特別な用途として適していると認められた食品に付けられるマーク。
食品添加物
食品添加物は、食品の加工・保存には欠かせないものです。
元から全部手作りの完全自給自足で食材を調達しないかぎり、食品添加物なしの食生活は不可能です。
現代の食事情では、食品添加物の食べ物だけというわけにはいかないので、できるだけ安全なものを選ぶようにしたいですね。
添加物の表示方法
食品添加物は、使用した添加物の重量が大きい順に表示されていて、物質名表示、用途名表示、一括名表示の3通りの表示方法があります。
- 物質名表示
- 用途名表示
- 一括名表示
物質名表示は、化学名のほかに、別名、簡略化名、種類名のいずれかで表示されることもあります。
例えば、化学名「L-アスコルビン酸ナトリウム」は「ビタミンC」とか「V.C」のように馴染みある名称で表示されています。
使用目的や用途を、甘味料⇒甘味料(サッカリンNa)、保存料⇒保存料(安息さんNa)などのように併せて表示することもあります。
同じ使用目的の添加物が複数ある場合、一括して表示することがあります。
たとえば、水と油をなじませる使用目的で、複数の添加物が入っている場合に、一括して「乳化剤」と表示する方法です。
特に避けたい食品添加物
特に避けたい食品添加物は、化学合成された「指定添加物」です。
- タール系色素(赤色104号・106号)
- リン酸塩
- 防カビ剤(イマザリル、OPP、TBZ)
食品添加物は、食品の加工や保存のために必要なものなので、全てを避けることは難しいです。
現在使用されている添加物は、安全性が認められているものですが、表示を確認して食品添加物が少ないものを選ぶようにしたいですね。
遺伝子組み換え食品は安全なの?
「遺伝子組み換えでない」と表示された食品を目にすることがありますが、そんな表示を見ると、遺伝子組み換え食品は安全ではないのだろうかと思ってしまいます。
そもそも、遺伝子組み換え食品とはどんなもので、安全性はあるのでしょうか?
遺伝子組み換え食品とは?
遺伝子組み換え食品は、他の生物から有用な性質の遺伝子を取り出して組み込むことによって作られる作物や食品のことです。
遺伝子組み換え技術によって、害虫に強かったり、除草剤に強かったりと、農家さんの栽培が楽になります。
要は、自然のまま育ったものではないということ。
遺伝子組み換え食品は害があるの?
遺伝子組み換え技術は、作物の栽培が楽になったり、収穫量をアップできたりする画期的な技術かも知れません。
でも、害虫や殺虫剤に強い作物を人が食べても安全なんでしょうか?
日本では、安全性が確認されているものだけを食品や飼料として認められているのですが、実はまだ流通し始めたばかりなんです。
将来的に人体への影響がないと言い切ることはできないようです。
遺伝子組み換え食品の表示
人体に害があるかも知れないからと、遺伝子組み換え食品を避けたい人もいますよね。
遺伝子組み換え食品を見分ける方法のひとつは、食品表示です。
ただ、全ての食品に遺伝子組み換え食品であることの表示が義務付けられているわけではありません。
また、混入率5%以下なら表示義務がないですし、「遺伝子組み換えでない」と表示することも可能なんです。
遺伝子組み換え食品の表示制度の見直しも検討されているようですが、避けたい場合は国産材料使用の食品や有機JASマークのあるものを選ぶのがおすすめです。
まとめ
旬の時期に関係なく出回る食品や加工食品などが溢れている中、できるだけ安全な食品を選びたいですよね。
できるだけ安心安全な食品を選ぶために、食材ごとの選び方のポイントを知っておくと買い物をするときに役立ちます。
また、食品添加物や食品表示についても見方や意味を知っておくと、食品の選び方が変わってきます。
神経質になりすぎず、ある程度は妥協しつつも添加物が少ないものを選ぶなどの気配りしながら、できるだけ安全な食品選びたいですね。
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