冬至の行事食と言えばかぼちゃ料理ですよね!
でも、かぼちゃの旬は夏なのに、冬が旬の野菜を差し置いて何故かぼちゃなんでしょう?
冬至にはかぼちゃを食べるものだと私が記憶しているのは、いつも母が言っていたからだと思うんですが、「なんで冬至に夏野菜のかぼちゃ?」との疑問が・・・。
そこで今回は、そんな冬至とかぼちゃについて書いています。
冬至の行事食になぜ夏野菜のかぼちゃ?
冬至は、一年の中でもっとも昼が短く夜が長い日で、1年に24ある季節の節目「24節気」の最後の節目の日でもあります。
冬至の節目から先は、昼間が長くなっていくので前向きな日でもあるんですね。
そんな冬至の行事食に、かぼちゃが使われるのには理由がありました。
「ん」がつく=「運」がつく
行事食には語呂合わせによる縁起担ぎはよくあることです。
冬至の行事食にかぼちゃが使われるようになったのは、「ん」がつく食材を食べることで運気を上げるという縁起担ぎもあったんです。
かぼちゃは別名「南瓜(なんきん)」なので、「ん」がつくことにちなんで、運気を上げるという意味や願いを込められているんです。
さらに、かぼちゃの黄金色は、金運アップの願いもあるのでしょう。
かぼちゃはビタミンのエース!
栄養価が高いかぼちゃを食べて、寒い冬を乗り切ろうという健康への願いも込められています。
実際、かぼちゃはビタミン類や食物繊維が豊富な野菜です。
特にβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEが豊富です。β-カロテンは体内でビタミンAに変わるので、ビタミンA、C、Eを豊富に含む野菜なんです。
ビタミンACE=ビタミンのエースなんですよ。
ビタミンC、ビタミンEは、身体を丈夫にし風邪予防にもなる栄養素なので、かぼちゃは冬に食べる野菜としても最適なんです。
ただし、かぼちゃは糖質も多いですから、ダイエット中の方は食べ過ぎないことですね。
かぼちゃは長期保存できる
かぼちゃは丸ごとのままですと、常温で長期保存できます。
夏に収穫したかぼちゃが秋冬まで、簡単に保存できて美味しく食べられます。
現代ほどの保存手段がない時代に、野菜の収穫が激減する冬に、かぼちゃは貴重な栄養源だったようです。
そこで、寒い冬を元気で乗り切ろうという願いを込めて、冬至にかぼちゃを食べるようになったという説もあります。
長期間腐ることもなく元気なかぼちゃに、あやかろうという意味合いもあったのではないかと思ったりします。
冬至の行事食はかぼちゃだけじゃなかった
冬至と言えば「かぼちゃ」のイメージが強いんですが、実はかぼちゃ以外にも冬至に食べると良いとされる食材がありました。
かぼちゃも含めて7つの食材があり、冬至の七種(ななくさ)と言われています。
冬至の七種(ななくさ)
冬至の七種(ななくさ)は、以下の7つ
- なんきん(かぼちゃ)
- にんじん
- れんこん
- ぎんなん
- きんかん
- かんてん
- うどん
なんと、全部の冬至の七種の語尾に「ん」がついています。
冬至の七種は、「ん」がつく=「運」がつくという縁起担ぎで選ばれた食材なんです。
もうひとつ、「ん」の付き方に特徴が!
「うどん」は元々は「うんどん」と呼ばれていたとの説があります。
ということは、冬至の七種はすべて、「ん」が2つ付いているということで、「運」が重ねてつく縁起の良い食べ物なんですね。
冬至に食べるかぼちゃ料理
冬至のかぼちゃ料理は、特に決まりはありません。
ポピュラーですが、かぼちゃの存在感がある料理は煮物ですね。
かぼちゃだけシンプルに煮ても良いですし、若い人向けにはミンチ肉をプラスして「そぼろかぼちゃ」もおすすめです。
かぼちゃサラダ、かぼちゃコロッケ、温野菜、ポタージュなどなど、かぼちゃは素材の旨味が濃いので、うす味で美味しくいただけます。
うちは、かぼちゃをみそ汁の具によく使います。
冬に出回るかぼちゃは他国の旬野菜
冬に市場に出回っているかぼちゃは、ニュージーランド産やメキシコ産が殆どですよね。
ニュージーランドやメキシコは南半球なので、日本とは季節が逆。
ニュージーランド産やメキシコ産のかぼちゃは、旬の時期に収穫したばかりのものってことなんです。
実際、冬場のかぼちゃは、国産よりニュージーランド産やメキシコ産の方が甘くて美味しいですね。
まとめ
冬至の行事食といえばかぼちゃ料理ですが、かぼちゃは夏が旬の野菜です。
夏野菜なのに冬の行事食に使われるのは、いくつかの理由がありました。
- 「ん」がつく=「運」がつく
- かぼちゃはビタミンのエース!
- かぼちゃは長期保存できる
語呂合わせ的な縁起担ぎや、冬場を乗り切る栄養価、保存能力の食事情など、冬至にかぼちゃを食べるようになった背景には、様々な理由がありました。
かぼちゃは栄養価が高い野菜なので、積極的に摂りたいですね。
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